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初源シリーズVol.3 貴志康一バレエ音楽「天の岩戸」へのオマージュ |
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〜contemporary
version(世界初演)〜 |
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2025年3月15日(土)・3月16日(日)14:30-16:00(開場14:00)
甲南大学平生記念セミナーハウス 多目的ホール 神戸市東灘区住吉本町2-29-15 078-854-1605
https://www.konan-u.ac.jp/access/seminar.html |
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一般前売3500円 一般当日4000円
中・高生2500円 小学生以下1000円
定員/各日136人 |
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補助: |
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利用者(要・事前申込)
子供(18歳以下)無料席/各日45人
同伴者(祖父母、親、兄弟に限る)半額席(1750円)/各日18人 |
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助成: |
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後援: |
学校法人甲南学園貴志康一記念室 |
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主催・申し込み・問い合わせ:パフォーマンス イン ミュージアム実行委員会
電話&FAX:078-822-2545 mobile:080-9163-6086 E-mail:bankumi@icloud.com
http://bankumi.com |
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貴志康一「天の岩戸」は、オーケストラ作品として極めて高いレベルにありながら、舞踊を伴うという演奏形態の困難さから、1935年の作曲以降、国内外を問わず殆ど演奏される機会がありませんでした。この度の事業では、一般的な音楽会という形式ではなく、楽曲の詳細な分析とその内容のレクチャー及び舞踊を伴った公演が予定されており、知られざる作品をあらためて世に出す機会としてよく練られた興味深いものです。また、貴志康一は「天の岩戸」を20代半ばに作曲しています。今回、若い作曲家・舞踊家たちによって、この埋もれた名作が取り上げられる本事業は、若々しく挑戦的・実験的な表現活動であり、次世代の子どもたちにインパクを与えるものであると思料いたします。 |
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学校法人甲南学園貴志康一記念室 |
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プログラム |
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物事の始まりを辿り、場や物語にちなむ新たな展開を試みる「初源」シリーズの第三弾。
貴志康一を育んだ陽光満ちる阪神間にて開催する。 |
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第一部
[40分] |
○世界初演 貴志康一作曲バレエ音楽「天の岩戸」へのオマージュ[20分]
デジタル音源制作:東俊介(作曲家) 監修:中村明一(尺八奏者・作曲家)
バレエ(コンテンポラリー):振付・出演/上杉真由(ダンサー) 出演/カンパニーniconomiel(ダンスカンパニー)
○講演:「『天の岩戸』を分析する―貴志康一が現代に降臨したら」 東俊介[15分]
「天の岩戸」は、天照大神が岩戸に隠れ、世界が暗闇に包まれる...という物語です。本講演では、この神話を題材とし作曲した貴志康一がもし現代に生きていたら、この物語をどのように音楽で表現したかを考察します。
貴志康一の音楽スタイルや彼の時代背景を踏まえ、彼が「天の岩戸」をどのように再解釈し、音楽に昇華させるかを探ります。古代の神話と現代音楽の新たな結びつきを楽しみながら、文化の連続性や変容、また未来について、深く考える機会となることを願っています。 東俊介
貴志康一作曲バレエ組曲「天の岩戸」:
3回目のベルリン留学時(1932〜35年)に作曲されたと推測されています。日本の神話「アマテラスの岩屋戸こもり」(第1部弟スサノオの乱暴狼藉に辟易した太陽神アマテラスが天の岩戸に閉じこもり世界は暗黒となります。第2部暗黒の世界に困った神々が祭事を行い歌い踊りアマテラスを誘い出します)に基づいて進行して行きます。全編約1時間、個々のシーンに魅力的な様々な音楽が統一されずに展開される印象です。今回は、第1部(約20分)を「現代にワープした貴志康一が現代の科学技術を使い現代のバレエスタイルで上演」という構想のもと、創作していただきます。
○貴志康一作曲「竹取物語」(1933年ドイツにて作曲)[5分]
編曲・演奏:川内昌典(チェロ) 演奏:益盛秀子(ピアノ) |
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―休憩10分― |
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第二部
[40分] |
○貴志康一が生きた時代のバレエ「瀕死の白鳥」とバレエ・リュス お話:菘あつこ
[25分]
バレエ・リュス(1909-29年)ロシア出身の芸術プロデューサー、セルゲイ・ディアギレフによって主宰され、舞踊や舞台デザインの世界に革命をもたらしたバレエ団。
バレエ・リュスの作品 演奏:川内昌典(チェロ)・益盛秀子(ピアノ)
「瀕死の白鳥」サン・サーンス作曲
クラシックヴァージョン 振付:ミハエル・フォーキン バレエ: 上杉真由
コンテンポラリーヴァージョン 振付:上杉真由
瀕死の白鳥:
ソロのバレエ。初演1907年12月2 2日サンクトペテルブルク貴族会館でのガラ公演。主演アンナ・パヴロワ(Anna Pavlova 1881〜1931)。サン=サーンスの「動物の謝肉祭」(1886)の1曲「白鳥」に振り付けたこのバレエはパヴロワのために作られました。痛切な、羽ばたくような動作が、死に顔した鳥の苦しみを伝えるだけでなく、演技が終わるたびに「死んで」しまう短命な芸術を演じるバレリーナの芸術性を喚起しています。 1907年の初演以来、第一次世界大戦やロシア革命、世界恐慌といった荒波のさなかにも、ずっと踊り継がれてきた作品です。
「ジュ・トゥ・ヴ」(エリック・サティ作曲)、
「プルチネッラ」(イーゴリ・ストラヴィンスキー作曲)前奏曲、セレナーデ
○中村明一作曲ダンス音楽"Transformation" 尺八:中村明一 [20分] |
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振付・ダンス:上杉真由
技術スタッフ
音響:四之宮基貴、照明:井村奈美、舞台監督:渡川知彦、舞台設営:坂伸彦 |
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関連イベント中村明一による甲南中学高等学校にての出前授業「貴志康一を分析する」 2025年2月を予定 |
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貴志康一(1909-1937)=日本を代表する音楽家。母の実家(西尾家/大阪府吹田市)で生まれ、大阪市都島区で育つ。小学5年の時兵庫県芦屋市に転居、甲南小学校に学ぶ。甲南高校生(16歳)でヴァイオリニストとしてデビュー、ジュネーブ音楽院/スイス に入学、19歳からはベルリン高等音楽学校/ドイツ に学び、1932〜1935年のベルリン滞在中にベルリン・フィルの巨匠フルトヴェングラーに師事、指揮者、作曲家として認められ、1935年3月には自作作品19曲をベルリン・フィルの演奏、自身の指揮によって録音する。ストラディバリウスを手に入れ日本に持ち帰ったことでも知られる。帰国後は指揮者として活躍、1936年2月新交響楽団〈現NHK交響楽団〉定期演奏会で指揮したベートーベンの「第九」は、日本初の暗譜指揮による「第九」演奏となる。1949年湯川秀樹博士のノーベル賞受賞晩餐会でヴァイオリン曲「竹取物語」がストックホルム・フィルにより演奏された。https://www.konan.ed.jp/kishi/
旧西尾家住宅https://www.city.suita.osaka.jp/kyunishioke/index.html
大阪市都島区https://www.city.osaka.lg.jp/miyakojima/page/0000017040.html |
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プロフィール |
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中村明一(なかむら・あきかず/監修・作曲・演奏)尺八奏者・作曲家
横浜国立大学卒業。
横山勝也師、多数の虚無僧尺八家に尺八を師事。米国バークリー音楽大学にて作曲とジャズ理論を学び最優等賞を得て卒業。米国ニューイングランド音楽院大学院修士課程作曲科及びサード・ストリーム科で奨学生として学ぶ。
独自に開発した方法による「循環呼吸」、永年の探求により自ら究めた日本古来の呼吸法である「密息」を用い、「倍音」を自在に操る尺八奏者。また、多重音及び声と楽器音を同時に(異なるメロディを)演奏する演奏家。
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虚無僧に伝わる尺八音楽の採集・分析・演奏をライフワークとしつつ、ロック、ジャズ、現代音楽、即興演奏、コラボレイション等に幅広く活動。 モントルージャズフェスティバル、ブルーノート(NY)など海外からの招聘を受け、世界40カ国以上、150都市余で公演。 CDを12枚リリース、文化庁芸術祭レコード部門優秀賞等数々の賞を受賞。作曲家としてはフランスのラヴェル弦楽四重奏団や数々のミュージシャン、ダンス・舞踏に音楽を提供している。著書に、『密息で身体が変わる』(新潮社)、『倍音-音・ことば・身体の文化誌』(春秋社)、『あの人の声はなぜ伝わるのか』(幻冬舎エデュケーション)、「日本人の呼吸術」(BAB Japan)、「日本音楽の構造」(ARTES)、
「Breathing With Missoku: The Undiscovered Zen Secret of Japanese Culture」(11月26日世界発売)。https://akikazu.jp
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©️山田サトシ
東俊介(あずま・しゅんすけ/編曲・デジタル音源制作)作曲家
1983年生まれ、神奈川県逗子市出身。7歳からピアノ、17歳から作曲を始める。2003年に東京音楽大学作曲科へ入学し、同大学卒業後に渡独。ケルン音楽大学の大学院課程、カールスルーエ音楽大学ゾリステンクラッセ課程(州立演奏家資格)を共に最優秀の成績で修了。アハトブリュッケン音楽祭やヴィッテン現代室内音楽祭など様々な音楽祭で曲が演奏され、ICC国際作曲コンクール<Piano2006>第二位、第11回東京国際室内楽作曲コンクール入選。第84回日本音楽コンクール作曲部門第一位、合わせて三善賞、明治安田賞受賞。 |
これまでに作曲を池辺晋一郎、遠藤雅夫、Markus Hechtle、Wolfgang Rihmの各氏に師事。
近年はダンサーや画家との共同作業を通して「音と視覚的情報」に注目し、空間に焦点をあて、音と動きを用いた創作活動に力を入れており、2019年には、『経験と体験の交差』を通じて芸術における分野と地域の枠組みん拡大を目的として発足したアートティスト・コレクティブ Crossings を作曲家/森紀明、美術家/山田サトシ、映像作家/中村光男らと立ち上げ、代表を務める。https://shunsukeazuma.com
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菘あつこ(すずな・あつこ/お話)舞踊ジャーナリスト
朝日新聞、神戸新聞、各バレエ専門誌等に舞踊評やバレエ・ダンス関連記事を執筆。朝日新聞デジタル「論座」などに、社会・文化に関する記事を執筆。文化庁の各事業(芸術祭、芸術選奨、アートマネージメント重点支援事業、優れた劇場・音楽堂からの創造発信事業、文化芸術による子供の育成事業等)、芸術文化振興会専門委員、大阪文化祭審査委員(洋楽・洋舞)、なにわ芸術祭審査員(舞踊)、兵庫県文化懇話会委員、兵庫県芸術奨励賞選考委員、神戸市CPS Thru Artsモデル事業評価委員、芦屋市文化振興審議会委員等、行政の委員や講師も歴任。京都バレエ専門学校「バレエ史」講師。著書に「ココロとカラダに効くバレエ」(西日本出版社)。芦屋市在住。https://www.facebook.com/atsuko.suzuna/ |
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上杉真由(うえすぎ・まゆ/舞踊作品振付、制作、指導、出演)上杉真由バレエスタジオ主宰・カンパニーniconomiel芸術監督
四天王寺高等学校特技コース卒業。在学中に国立ロシアワガノワバレエアカデミー短期研修。大阪芸術大学舞台芸術学科舞踊コース卒業。2018年オーストラリアメルボルンシティバレエとの日豪合同公演プロデュース・出演。同年イギリス International Composer Festival 「鶴女房 The Crane Wife」(作曲門田展弥)振付・出演。 2021年紀の国わかやま文化2021にて 「組曲クロード・モネと私」(作曲中村天平)振付・出演等、 国内外で公演。 2022年始動の「Art with Prayer〜芸術は祈りと共に〜」では構成、振付担当。2023年バレエアーティスト緑間玲貴らとともに、首里城下之御庭奉納公演、皇大神宮(伊勢神宮・内宮)にて舞踊奉納。 ミュージシャン、他ジャンルアーティストとの協働、幅広い世代へのバレエ指導等、舞踊を通した活動は多岐にわたる。http://uesugimayu.com/instructor |
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カンパニーniconomiel(ニコノミエル)
"xeno”異端"nihil”無い"mico”輝き、 この3つを語呂合わせした造語で ニコノミエルと読む。「異端児が無限の輝きをつくる」 をモットーに大阪・森ノ宮で平成30年に上杉真由により発足。国内外でオリジナル作品を発表。バレエの基礎訓練を積んだダンサーが独自の舞踊芸術を創造する。令和3年度大阪文化祭奨励賞受賞団体。近年「音と身体のクリエーションWS」シリーズ開催。舞踊の無限の可能性を、あらゆる分野、世代と共有する活動も精力的に行う。http://niconomiel.com |
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鍵千鶴(かぎ ちづる)niconomiel
3歳よりクラシックバレエをはじめる。 2012年ベルリン国立バレエ学校入学。在学中にBalletRossa,OparHalleの舞台にも研修生として出演。 2015年Ballet de Nacional de Ecuador プリンシパル。2018年Ballet de Santiago プロフェッショナルダンサーとして活動。帰国後2020年より上杉真由バレエスタジオ所属。2022年よりカンパニーniconomiel契約ダンサー。 2023年、OsakaPrix 全国バレエ•コンペティション第7位、こうべ全国洋舞コンクール ファイナリスト。 現在、バレエ講師、モデル、パフォーマー等、関西を中心に活動中。 |
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川内昌典(かわうち まさのり/チェロ)
大阪音楽大学チェロ科卒業。卒業と同時に公益社団法人広島交響楽団入団。翌年、公益財団法人九州交響楽団入団。1985年よりスイス・チューリッヒ及びローザンヌに留学。チェロをLuzius Gartmann、林 峰男氏に師事。帰国後、関西を拠点にフリーのチェロ演奏者として活動を始める。1991年より 「ラッハナーアンサンブル協会」(名古屋市) の活動に参加、原典譜演奏の普及に力を注いだ。後進の指導にも力を注ぎ、「テネラメンテ」(名古屋市)、音楽教室 「ルナ・クレセンテ」(神戸市) 、「香櫨園音楽塾」での指導を経て、現在「川内昌典チェロ教室」主宰者として、子供から中高齢者まで幅広い年齢層の方への指導にあたっている。http://cello-classroom.com |
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益盛秀子(ますもり ひでこ/ピアノ)
大阪芸術大学演奏学科ピアノ専攻卒業。同大学卒業演奏会に出演。在学中にウィーン国立音楽大学において夏季セミナー修了。ワルシャワ・フィル=コンサートマスターや ドイツ・プロメテウス四重奏団などとの共演を経て、2年に渡りウクライナの首都キーフにて「クラシック音楽フェスティバル」に招かれ ウクライナ国立リセンコ四重奏団と共演。
また、在大阪ロシア連邦総領事館に於いて 室内楽のリサイタルを開催し、同年、アンコール公演も開催した。室内楽を中心に、オーケストラとの共演、ピアノデュオ、器楽、声楽、合唱等の伴奏などでも活動している。故 内田博子、ハンス・ペーターマンドル、李清の各氏に師事。元PL女子短期大学講師。現在、大阪市生涯学習講師 |
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元永定正(もとなが・さだまさ)特別出展:屏風作品
1922年三重県生まれ。40年大阪中之島美術研究所(現専学校中の島美術学院)に入所。55年「具体美術協会」に参加し、16年間中心メンバーとして吉原治良に師事する。未知なる自然 を創作の源とし、色水をビニール袋に入れ吊るした作品や煙を使ったパフォーマンスなど、斬新な素材を用いて自然現象を表現した実験的な作品を発表。その後、絵具や塗料を直接キャンバスに流し込み川の流れや細胞分裂といった自然現象を示唆するような流動的な抽象絵画「たらし込み」を発表し注目を集めた。66年ニューヨークに滞在以降は、制作初期のスタイルであったコミカルで遊び心あふれる抽象絵画「かたち」の追及を再び始め、70年代からは絵本も数多く手がけた。特有のフォルムや抑揚のある線や形、豊かな色彩は観る者の心を和ませてくれる。71年具体美術協会退会。2000年代に入ると、海外の美術館やアートマーケットでの具体美術の再評価とともに元永の評価もまた揺るぎないものとなっている。11年没。(美術手帖より) |
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寺田豊(てらだ・ゆたか/衣装生地制作)京絞り寺田4代目当主
1958年京都生まれ。誂えを中心に作家活動を行なう"絲衣司"を結成、天然の素材と手仕事の可能性を求める活動〈自分たちで蚕から育て繭を紡ぐ、二葉葵を使った草木染め(賀茂別雷神社奉納)〉を展開。16年ド・ローラ・節子「きもの暮らし」掲載。17年文楽浄瑠璃人形「京鹿の子 結」再生(吉田勘弥氏)。
http://kyoshibori.com |
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伴野久美子(ばんの・くみこ/企画制作・美術・衣装制作)現代美術家
1955年愛媛県生まれ。愛媛県立新居浜西高校、甲南大学経営学部卒業。美術を元永定正氏、帽子を平田和子氏に師事。93年から舞台のプロデュース。07年から18年与謝野晶子生誕芸術祭にて晶子の依代(帽子)制作、08年から京絞りとのコラボレーションを展開、10年からグログランズをはじめる。元大阪芸大非常勤講師、倉敷製帽客員デザイナー。
「初源—行あるいは楽」https://youtu.be/F1yvZiuFovg
「初源シリーズVol.2現代と古典」
https://www.youtube.com/watch?v=LIZVeckxwyI&list=PLdCPE61HN0W4NmWt7kmpvIvRSd1vF_diy
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